検見川高校野球部10期生について
 私たち10期生総勢22名が迎えた新チームの夏は、前チームにレギュラーとして常時試合に出場した者もおらず、ある意味”谷間”のチームとしてスタートしたような形でした。6期生の夏ベスト8を見て入部した先輩方が集まった9期生は、秋には銚子商を破りベスト8、春もベスト16という活躍で、前チーム(9期生)と比較すると力の差は歴然としていると感じていた始まりでした。 ただ幸いだったのは、9期生の前年からの活躍で練習試合の相手に恵まれたことです。
印旛、成田、拓大紅陵、岩倉、八千代松蔭、千葉商...。特に夏の新チームとしてスタートした印旛高校とのW試合の1試合目に勝利したことで、チームに自信がつき、秋の大会は”勝ち続ける事”が良薬となりチーム状態が良くなり、前年に続くベスト8まで進出することができました。Cシードとして迎えた最後の夏は、初戦で劣勢のゲームを何とか逆転して勝利しましたが、4回戦でコールド負けという潔い負けっぷりで私たちの高校野球生活はピリオドを打ちました。
初戦の勝利で、”心のスタミナ”が消耗してしまったこと、Cシード校としての受身の戦い方をした慢心が、最後の大会で結果が出せなかった要因だったかもしれません。メンタルな部分秋は勝ち進み、夏は負けてしまったということになります。今思えば悔しい敗戦でした。”ベンチに居る者も、スタンドに居る者も一体になってやれ!”当時の石野監督の指導もあり、退部者もほとんど出さず同じ釜の飯を食えたことは私たちの誇りであり、指導者、先輩方の指導、後輩達の支えがあっての事だと感謝しています。

卒業して20年以上が経ち、今の選手たちに言いたいのは、甲子園出場の権利は平等にあり強豪校と言われる学校、そうでない学校の選手も、自分と同じ高校生であること。同じように自信を持ち、同じように不安を抱えています。どんなに強い相手でも気持ちで臆することなく戦って下さい。また、勝てそうに思える相手でも心の隙間を作らずに戦って下さい。どんな相手でも勝つチャンス、負けるリスクがあります。
チャンスをものにし、リスクを回避することの積み重ね甲子園への扉は開かれていくはずです。自分たちの持っている可能性を信じて!頑張って下さい。検見川高校のこれからの一層の活躍、また検見川高校OBが大学、社会人、プロに進み活躍することを、心から期待しています。
検見川高校野球部10期生