1996年 秋季大会予選  2回戦  於  天台球場  1996年8月30日

1 2 3 4 5 6 7 8 9
検見川 0 2 0 0 5 2 1 0 1 11
幕張総合 0 0 3 0 0 0 0 0 2 5

検見川     : 大須賀 - 杉浦、
幕張総合  :小野、箭内 - 石井
本塁打:高島 (幕)、 3塁打:大塚、大須賀(検)、石井、佐久間(幕)

1996年 秋季大会予選 3回戦  於 天台 球場    1996 年9月3日

1 2 3 4 5 6 7 8 9
検見川 5 0 1 1 0 0 0 0 1 8
千葉経済 3 0 0 0 1 1 2 1 9

検見川   :大須賀、福島 - 杉浦   
千葉経済  :長谷部、矢島 - 白井
3塁打: 高島、白井 (千)


1997年 春季大会予選 1回戦  於 青葉の森 球場    1997 年4月9日

1 2 3 4 5 6 7 8 9
昭和秀英 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1
検見川 2 0 1 0 0 0 0 1 × 4

昭和秀英  :高橋 - 三橋 
検見川    :大須賀 - 杉浦、綿島
本塁打 :西園 (検)、 2塁打: 会田(昭)、福島、立場 (検)


1997年 春季大会予選 2回戦  於 青葉の森 球場    1997 年4月11日

1 2 3 4 5 6 7 8 9
検見川 0 0 4 0 0 0 0 0 1 5
市立千葉 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

検見川    :大須賀 - 綿島
市千葉    :宮沢 - 杉原
本塁打 :西園 (検)、 3塁打: 古内 (検)


1997年 春季大会予選  代表決定戦  於 天台 球場  1997 年4月15日

1 2 3 4 5 6 7
検見川 1 6 1 0 0 1 8 17
0 0 0 2 0 0 0 2

7回コールド
検見川       :大須賀 - 綿島
泉          :金谷、仲田、高橋紀- 山口
3塁打: 綿島(検)、 2塁打: 古内、高島 (検)

1997年 春季大会予選  県大会1回戦  於 八千代 球場  1997 年4月26日

1 2 3 4 5 6 7 8 9
検見川 4 0 0 1 0 0 0 2 3 10
柏南 2 0 0 0 1 0 0 0 0 3

検見川       :大須賀 - 綿島
柏南         :牧、松下、高橋紀- 渡辺
3塁打: 立場、大塚、西園、福島 (検)、 2塁打: 杉浦、大塚(検)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
検見川 8 4 6 3 2 7 7 9 5 1
福島 大塚 西園 高島 綿島 杉浦 伊藤 立場 古内 大須賀
1 2 3 4 5 6 7 8 9
柏南 5 4-1 6 1-9 3 9-4 8 2 7
井上 亀山 松下 長妻 秋本 江夏 田中 渡辺 西田 山下

1997年 春季大会予選  県大会2回戦  於 八千代 球場  1997 年4月27日

1 2 3 4 5 6 7 8 9
検見川 0 2 0 0 0 0 0 0 3 5
流経大柏 0 0 1 0 0 4 0 2 × 7

検見川       :大須賀 - 綿島、杉浦
流経大柏     :田村、山崎 - 池田
2塁打: 浅見 (流)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
検見川 8 4 7 6-4 3 2-6 7-2 9 5 1
福島 大塚 伊藤 鳥海 西園 高島 綿島 杉浦 立場 古内 大須賀 木明 蜂須賀
1 2 3 4 5 6 7 8 9
流経大柏 3 6 7 代-7 2 5-1 1-5 9 8 4
関井 浅見 土橋 安部 池田 山崎 田村 川口 鵜入 伊豆味

1997年第79回千葉県大会 1回戦 於 天台 球場 1997年7月15日

1 2 3 4 5 6 7 8 9
検見川 1 0 1 1 0 0 0 0 1 4
浦安 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

検見川  : 大須賀 - 綿島
浦安   : 高橋、椎名 - 大塚善
本塁打 : 大塚 (検)  2塁打 : 西園 (検)

検見川 1 2 3 4 5 6 7 8 9
8 4 6 3 2 7 9 5 1
福島 大塚 西園 高島 主・綿島 杉浦 立場 古内 大須賀
3年 2年 3年 3年 3年 2年 2年 2年 3年
磯辺二 加曽利 越智 四街道西 千種 姉崎東 千種 国分寺台西 幕張
4-1-1 4-2-1 3-1-1 5-0-0 4-2-0 2-0-0 2-1-1 4-2-0 3-1-1
浦安 1 2 3 4 5 6 7 8 9
8 4 1-6 7 6-1 2 5 3 代-3 9
大塚一 横山 高橋 伊藤 椎名 大塚善 大塚恒 大塚亮 増田 南園

千葉日報参照
大須賀 1安打完封
検見川が大須賀の1安打に抑える好投で完封勝利を収めた。検見川は初回、先頭の福島が四球で出塁。送りバンドで2塁に進み、西園の左越え二塁打で先制点を挙げた。3回には、大塚が左翼席にソロホーマーを放ち2-0とした。4回二死三塁から大須賀の左前打で3点目を挙げて試合を決めた。浦安は検見川・大須賀のコーナーを上手くつく投球にバットが合わなかった。

ヒーロー 検見川・大須賀勉君 強気の投球 13三振奪う
浦安相手に1安打完封の力投した背番号18の検見川・大須賀君は「あーあ、疲れた」と笑顔を見せ、ロッカールームに引き揚げてきた。勝利の余韻にチームメート達の笑いの渦が拡がった。大須賀君は自分の投球を振り返って、「80点か90点位ですか。ノーヒットノーランを狙っていましたから。でも、みんなの助けで完封できました」と試合後に話した。強気の発言には、裏付けがある。今春の県大会の市千葉千でノーヒット・ノーランを達成し、再現を狙ったのだ。気持ちの強い大須賀君だが、「初めはドキドキですごく緊張しました。でも自分がタイムリーを打った4回以降は思い通りの投球ができた」と話し、4回からは、コーナーを上手く付き、ボール球を振らせて取る投球で三振の山を築いた。奪った三振は13個。与えた四球は4個だった。大須賀君の好投に堀内幹仁監督は「良く投げてくれた。守りもノーエラー。会心のゲームだった。うちは選手の自主性に任せるチーム。その成果がでた」と振り返る。好投手・大須賀君を擁した検見川は大会の’台風の目’となりそうだ。

1997年第79回千葉県大会 2回戦 於 市川国府台球場  1997年7月16日

1 2 3 4 5
松戸馬橋 0 0 0 1 0 1
検見川 3 0 3 4 11

5回コールド
松戸馬橋 : 竹内、小杉 - 小杉、竹内
検見川   : 立場 - 綿島
2塁打  : 立場 (検)

松戸馬橋 1 2 3 4 5 6 7 8 9
4 5 2-1-2 1-2-1 9 6 8 3 7
秋元 富田 小杉 竹内 佐々木 土屋 古山 藤村 遠藤
検見川 8 4 6 3 2 7 1 5 9
福島 大塚 西園 高島 主・綿島 杉浦 立場 古内 伊藤
3年 2年 3年 3年 3年 2年 2年 2年 2年
磯辺二 加曽利 越智 四街道西 千種 姉崎東 千種 国分寺台西 市原
3-1-0 1-0-0 3-1-1 2-0-0 2-0-1 1-1-1 3-3-2 2-2-2 2-0-0

千葉日報参照
鮮やか先制!検見川圧勝
立ち上がり、制球に苦しむ松戸馬橋、竹内に対し、検見川は立場の右前適時打などで3点を先制。3回にも立場の二塁打、古内のスクイズで2点を加え試合の流れを決めた。馬橋は4回、一死2、3塁から古山の適時打で1点を返すが、反撃届かなかった。

1997年第79回千葉県大会 3回戦 於 船橋市民 球場  1997年7月19日

1 2 3 4 5 6 7 8 9
成田北 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1
検見川 0 0 1 0 0 1 0 0 × 2

成田北  :瀬尾、中川 - 佐藤
検見川  : 大須賀 - 綿島
2塁打   : 瀬尾(成)、福島、綿島 (検)

成田北 1 2 3 4 5 6 7 8 9
6 2 1-8 3 7 9 R 5 H 8 1 H 8-5 4
桜井 佐藤 瀬尾 大橋 藤崎 内田 平野 石原 高須 根本 中川 飯島 田端 井口
検見川 1 2 3 4 5 6 7 8 9
8 4 6 3 2 7 9 5 1
福島 大塚 西園 高島 主・綿島 杉浦 立場 古内 大須賀
3年 2年 3年 3年 3年 2年 2年 2年 3年
磯辺二 加曽利 越智 四街道西 千種 姉崎東 千種 国分寺台西 幕張
4-1-0 4-2-1 4-1-0 4-0-0 4-3-0 1-0-1 3-0-0 3-1-0 2-0-0

千葉日報参照
大須賀17K 検見川接戦制す 
検見川が大須賀の17奪三振の快投で成田北を下した。大須賀は初回、3者連続三振と最高の立ち上がり。8回に1点こそ奪われたが、それ以外は速球にカーブ、フォークを織り交ぜ、成田北をほんろうした。打戦も3回、大塚の右前打で先制し、6回にも杉浦の右犠飛で加点した。成田北は8回、佐藤の適時打で1点を返し、反撃。最終回も二死1,2塁と攻めたが、最後の打者が三振に倒れ、万事休した。
「腕が振れていた」
・17奪三振の快投を披露した検見川の左腕エース大須賀勉君(3年)。「前半からまっすぐで押した」と、1回戦の浦安戦と合わせて2試合で30奪三振。千葉の’ドクターK'は口も滑らかだ。130キロ台の直球。40センチ以上は落差のあるカーブに加え、フォークのキレ味も抜群。初回3連続三振奪い波に乗ると、5回まで11kのハイペース。「後半ばてた」ため、ややピッチは落ちたが、最後の打者をフォークで自己記録を一つ更新する17個目の三振に仕留めた。157球の力投。「フォークが良かった。腕が振れていた」と声も弾んだ。古豪・千葉商の監督も務めたことがある堀内監督は、「これまで最高の左腕。ぜひ、上でやってほしい」本人もプロに行けたら」と笑ったが、その前にまず「成田を倒してベスト16に入りたい」ときっぱり。笑顔の中に決意を込めた。

1997年第79回千葉県大会 4回戦 於 八千代 球場 1997年7月21日

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
検見川 0 0 0 0 0 0 2 2 0 1 5
成田 0 0 0 0 2 2 0 0 0 0 4

延長10回
検見川  : 大須賀 - 綿島
成田   : 澤口、羽根井 - 海保
3塁打   : 古内 (検) 飯島(成)、 2塁打 : 立場、福島、綿島 (検)

検見川 1 2 3 4 5 6 7 8 9
8 4 6 2 7 9 5 3 1
福島 大塚 西園 主・綿島 杉浦 立場 古内 高島 大須賀
3年 2年 3年 3年 2年 2年 2年 3年 3年
磯辺二 加曽利 越智 千種 姉崎東 千種 国分寺台西 四街道西 幕張
4-2-1 3-0-0 5-0-0 5-1-0 5-2-0 3-2-0 3-1-2 4-1-1 3-1-0
成田 1 2 3 4 5 6 7 8 9
4 9 7 6 3 8 2 1 5 5 R 1
北島 羽生 元起 永山 水谷 飯島 海保 諸岡 澤口 鎗田 松本 福田 内藤 黒澤 羽根井

千葉日報参照
9回無死満塁 大須賀しのぐ
検見川が延長10回、古内のスクイズで勝ち越し、成田に競い勝った。検見川は延長10回、先頭の綿島が2塁打と敵失で三塁に進んだ。一死1,3塁となったところで、古内が投前にスクイズ、綿島が決勝のホームを踏んだ。4点を追う検見川は7回、一死3塁から高島のスクイズが敵失を誘いまず1点。さらに大須賀の犠打で2塁に進んだ高島も福島の2塁打で生還した。8回には、二死1,3塁から、1走の立場が盗塁、捕手から2塁のボールがそれる間に三走が返り1点差。続く古内が中越え3塁打を放ち、試合を振り出しに戻した。エース大須賀は、最終回無死満塁のピンチを3者連続三振で切り抜けるなど、16三振を奪う力投を見せた。成田は最終回無死満塁、延長10回にも無死2,3塁の好機を迎えたが、後続が倒れ万事休した。    
ヒーロー 2失策をばん回 古内君
2失策の汚名を、同点打、決勝打で返上した検見川・古内健太郎君。沈みそうになった気持ちを監督、ナインの激励で切り替え、期待にこたえた。試合後の表情は、晴れ晴れとし、息も弾んだ。7奪三振と初回から飛ばした大会屈指の左腕・大須賀勉投手は、5回、3塁手古内君のエラーからリズムを崩し、2点を先行された。しかし、ベンチに返った古内君に叱責はひとこともなかった。「お前のエラーは俺がカバーする」(大須賀君)「打って来い。信じている」(堀内監督)初めてのチャンスは8回に。1点ビハインドの二死2塁。高めのストレートをたたいた古内君の打球は、中堅手の頭上を越える3塁打。チームを勢いづかせる決定打となった。10回には、一死1,3塁の場面。外角のストレートに逆らわず、素直に一塁にスクイズ。ライン際に転がった打球に「切れるな」と願った。会心のバント。3走綿島が土煙を上げホームイン。延長にもつれ込んだゲームを決する小技だった。
10回裏、成田は、最後の反撃を見せた。無死2,3塁、一打同点のピンチ。「おれの所に飛んで来い」。このとき古内君の心に序盤で抱いた不安な気持ちはなかった。三塁はホットコーナーと呼ばれる。打者の強烈な打球が飛んでくるからだ。
「気持ちで負けない」そんな三塁手が、痛い失策を経験して誕生した。

朝日新聞参照
満塁のピンチに三者三振
'97夏
球場の視線が、マウンドの背番号18に注がれる。検見川の左腕・大須賀勉投手(3年)は、左右の腕をあげて何度も顔の汗を拭いながら、最後の1球を考えていた。4-4の同点。成田の攻撃は9回裏二死満塁でフルカウント。身長180センチ、やや細身の体から投げおろされる球は、外郭へ大きく落ちるカーブ。成田の羽生選手のバットが空を切る。9回無死満塁からの三者連続三振に、左翼側の応援席は総立ちとなって、喜びを爆発させる。大須賀選手は、両腕を突き上げて声援にこたえた。
今大会、1,3回戦の2試合で
30奪三振。緩急と落差のあるカーブ、ストレート、フォークを織り交ぜて三振の山を築いてきた。この日の4回戦の相手は、甲子園へ出たことのある強豪の成田。しかし、最初から快調に飛ばし、1回の2番打者から5連続三振を奪う。綿島隆二捕手が「初めから三振を狙っている」と思えるほどの。強気のピッチングだった。9回のピンチにも「三振で確実にアウトを取る」と腹をくくっていた。
「楽天家なんですよ」大須賀選手のことを堀内幹仁監督は、こう話す。しかし、もっと上を目指す投手になってほしいという期待から、堀内監督は春の県大会が終わった後の6月に背番号「18」を告げた。「なぜ1番をもらえないのか」一時は。不満が渦巻いた。だが、大学や社会人野球では18番はエースナンバーであることが多い。自分を戒め、更なる成長を願う監督の気持ちを察し、夏の大会に臨んだ。
この日は、三振奪取で観客を沸かせながらも、終盤再三のピンチに見舞われる。9回の危機を三者連続三振で乗り切り、1点を勝ち越した10回裏。四球と安打などで無死2,3塁と再び逆転のピンチ。疲労から上半身にしびれを感じていたが、2塁ゴロで一死。前の打席で3塁打を放った飯島選手も今度は一塁ゴロに仕留める。そして最後の打者、代打諸岡選手からは
16個目になる三振を奪って、勝利を手にした。三振にこだわる背番号「18」の面目躍如の瞬間だった。

1997年第79回千葉県大会 5回戦 於 天台 球場  1997年7月23日

1 2 3 4 5 6 7 8 9
東海大望洋 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
検見川 0 0 0 0 0 0 0 1 × 1

東海大望洋  : 中澤 - 吉原
検見川      : 大須賀 - 綿島
2塁打   : 西園 (検)

東海大望洋 1 2 3 4 5 6 7 8 9
8 7 H 3 7 R
6 9 4 2 1
安藤 猿渡 矢崎 田中 本郷 田辺 磯崎 蜂谷 吉原 中澤
検見川 1 2 3 4 5 6 7 8 9
8 8 6 2 7 9 9 5 1
福島 大塚 西園 主・綿島 杉浦 立場 古内 高島 大須賀
3年 2年 3年 3年 3年 2年 2年 3年 3年
磯辺二 加曽利 越智 千種 姉崎東 千種 国分寺台西 四街道西 幕張
4-0-0 3-2-0 4-1-1 3-0-0 3-0-0 3-0-0 3-1-0 2-1-0 2-0-0

千葉日報参照
検見川・西園が決勝打 大須賀力投1点を守り抜く
東海大望洋・中澤、検見川・大須賀が息詰まる投手戦を展開したが、検見川が8回裏二死2塁から西園が、左中間に2塁打を放ち、決勝点となる1点をあげた。9回を大須賀がピシャリと抑え、東海大望洋に完封勝ちした。大須賀は2安打完封。12奪三振の力投を見せた。投手戦となったこの試合、両チームとも得点圏に走者を進めるものの、後続に一打がでず得点を挙げることができない。検見川は8回、二死から大塚が中前に安打すると、果敢に2盗を決めてチャンスを作った。続く3番の西園が左中間を破る2塁打を放ち、2塁から大塚がホームを突き、検見川が1-0とした。
東海大望洋は、足を使った攻撃で得点圏に走者を進めるが、大須賀の好投の前に得点を挙げることが出来なかった。6回の一死2,3塁の先制のチャンスをつぶしたのが痛かった。     

ヒーロー検見川・西園内野手
8回裏二死2塁、望洋の好投手中澤の4球目のカーブ。「打った瞬間抜けると思った」という検見川3番・西園のあたりは、レフトオーバーの決勝2塁打。不振の打撃が最後に火を噴いた。前回の成田戦でノーヒット。この日も4、6回の無死一塁にバントミスと今一つ調子のでない西園だったが、「ここで打たなければだめだ」という名誉ばん回の絶好の場面が8回にやってきた。気迫で三振の山を築き、3塁を踏ませない投球を見せるエース大須賀の踏ん張りを横で見ながら「これまで足を引っ張ってきたので、絶対助けたかった」と西園。「初心に戻って、来た球を打とう」と無欲で臨んだバッティングだった。5回を過ぎてから「勝つなら1-0」と感じた堀内監督は7回裏、普段はやらない円陣を組み「野球の神様が、うちを勝たせようとしている」とナインを故舞した。「ずっと西園がゲームの流れを切ってきたが、最後にやってくれました」と。願いが通じたことを手放しで喜んだ。「練習のときもあいつが打つとムードが上がるんです」(綿島主将)・ムードメーカの復活を引っさげて、検見川として初のベスト4進出へ挑む。
4試合わずか2失点・最強投手コンビ散る
「あの1球だけでした」息詰まる互角の投手戦に敗れ、悔し涙のロッカールーム。東海大望洋の相川監督は無念の表情でつぶやいた。相川監督は「ピッチャーが抑えて、競い合いに持ち込むしかないと予想していた。いい展開だったが……。最後はハートの勝負。打った相手が上だった」と中澤君の健闘を称え選手を労った。背番号1の永田君と二人三脚で勝ち抜いてきた東海大望洋。4試合で失った失点はわずか2点。敗れたとはいえ、大会最強の投手コンビであることは十分証明できた。
チームの為に頑張る
4連続を含む12奪三振。完封。チームを勝利に導いた立役者は「チームがベスト8に進めたことが本当にうれしいです」と笑顔を見せた。「ここまできてやっとうっすら先(優勝)が見えてきた」という大須賀君は、こう話しながらも、「先は見ないで、一歩一歩、階段を登るように頑張ります」とすぐに気を引き締めた。前回の試合で左手中指のマメをつぶし、序盤はカーブが曲がらなかった。しかし、中盤からは痛みも消え、いつも通りの投球。「後半は点を取られる気がしなかった」と強気なコメントも残した。「エラーをした西園君が点を取ってくれたのが本当にうれいしかったです。ただ9回に死球を出してひやりとしましたが、最悪延長を意識して投げました」
次は、西武台千葉戦。「連投で疲れますが、チームのために頑張ります」と、あくまでもチームの勝利にこだわった。」

1997年第79回千葉県大会 準々決勝 於 天台 球場 1997年7月24日

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
検見川 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0 3 5
西武台千葉 0 0 0 0 0 1 1 0 0 0 0 0 2

延長12回
検見川  : 大須賀 - 綿島
成田   : 船木、北村、舟木 - 斎藤
2塁打 : 立場、杉浦 (検)

検見川 1 2 3 4 5 6 7 8 9
8 4 6 2 7 9 5 3 1
福島 大塚 西園 主・綿島 杉浦 立場 古内 高島 大須賀
3年 2年 3年 3年 2年 2年 2年 3年 3年
磯辺二 加曽利 越智 千種 姉崎東 千種 国分寺台西 四街道西 幕張
5-2-1 2-0-0 5-2-2 5-1-0 6-2-2 6-1-1 5-2-0 4-2-0 2-0-0
西武台千葉 1 2 3 4 5 6 7 8 9
8 4 3 2 7 1 H-9 9-7 1-7-1 5 6 5
関口 目黒 新井 斎藤 立山 飯島 松友 横尾 船木 平井 清水 角田 長沼 多田

検見川ヒット11本。西武台千葉7本

千葉日報参照
検見川 12回鮮やかに集中打!
船木(西武台千葉)、粘投及ばず!
   
延長戦に持ち込まれた熱戦は、検見川が12回に集中打で3点を奪い、決着をつけた。序盤は、西武台千葉が押し気味。しかし2回二死1,2塁で平井が中前打を放ったが、好返球で刺されるなど無得点。均衡を破ったのは検見川。4回、敵失から一死三塁のチャンスをつかみ、西園が右前へ先制打。なお、杉浦が三遊間を破ってつなぎ、立場が右中間に二塁打を放ち、2点目を挙げた。追う西武台千葉は、6回、2つの敵失で1点を返し、7回には先頭の舟木が内野安打で出塁すると、送って一死二塁から多田が左前打。野手が打球を弾く間に、船木が返り同点とした。その後は9回に両チームにチャンスがあったものの、決定打が無く延長へ。検見川・大須賀、西武台千葉・船木が一歩も譲らぬ投手戦の展開。迎えた12回表、検見川は一死から福島が中前打で出塁。大塚が丁寧に送った後、西園が左前打。二塁から思い切りよく福島がホームをついて勝ち越し点を奪った。なおも四球を挟んで、杉浦が左翼越えに2点2塁打を放ち、勝利を決めた。西武台千葉は序盤に切れの無い大須賀を捕らえきれず、立ち直るきっかけを与えたのが悔やまれる。

検見川西園君!エースを救う連日のひと振り
2-2の均衡が続いた延長12回表二死二塁、前日の東海大望洋戦で決勝打を放った検見川・西園隆裕君のバットがまたも火を噴いた。「連投の大須賀にこれ以上、投げさせるわけにはいかない」。気迫を込めたひと振りが、チーム初の4強進出を呼び込む連日の決勝打となった。
前打席で、西武台千葉の船木投手のカーブに凡打した西園君。狙いをストレート一本に絞っていた。狙いどおり、「
内角の直球」。ダウンスイングで叩きつけた白球は、飛びつく三塁手のグローブも及ばないスピードで抜け左前打となった。俊足の二走・福島君が、ためらい無く三塁ベースを蹴る。左翼から矢のような好返球。タイミング的には「アウト」と一瞬思われたが、素早いスライディングで土煙りがまった本塁上、主審は両手を勢いよく開いた。「セーフ」。両チームの拙攻で長く続いた均衡が破れ、球場には歓喜の声が渦巻いた。2番大塚が送りバントして、西園につないだ好機はこの試合、3度あった。4回は先制打。5回は3塁ゴロ。そして、堀内監督が「前日の決勝打の運がまだ、西園に残っているはず。いいところで回った」と期待を込めた12回の大事な場面で、’
ミラクル検見川’のだの牽引者は裏切らなかった。西園君の左手には、大会中も欠かさない一日150〜200本の素振りでできた分厚いマメがある。決勝打が2試合続き「運がいい」と簡単に片づけるには、歴戦の跡は深い。チームは最高のムードで千葉マリンへ。心地よい緊張はあるが、気負いはない。それは西園の手のマメに象徴されるように、激戦をしのぎ、積み上げてきた実力がナインに確実に備わっているからだ。
守備・走塁で勝利に貢献・検見川・福島君
投の大須賀、打の西園がヒーローなら、第3の勝利の貢献者は守り、走塁で2度の好プレーを見せた福島君。2回の守り、一死1,2塁で中前打を打たれる。ダッシュ良く捕球した福島君は、ダイレクトで返球。待っていた綿島捕手の「ここしかない」というミットへボールが吸い込まれタッチアウト。「肩は外野の中で一番良くない。たまたまいい球がいっただけ」と照れ笑い。しかし堀内監督は、「チームで一番守備の上手い選手。センターだったからアウトにできた」と話す。「4回までの大須賀は疲れが残っていてボロボロの状態。それだけに大きいプレーだった」と手放しで褒めた。足で魅せたのは、決勝のホームを踏んだ12回。まずはバッティングでみせる。一死から会心の中前打。「9回のチャンスに打てなかったから、自分がでて西園に返してほしかった」すかさずバントで二塁に進み、思いが伝わったかのように西園君が左前打を放つ。「行くしかない」と躊躇わず三塁を回った。「三塁コーチャーは見ていませんでした」自信のあるスライディングでホームを陥れ、ガッツポーズ。「今まで活躍できなかったんでうれしい」と喜び一杯だった。
検見川に勝利の女神
三塁側スタンドからひときわ目立つ女子生徒の勇ましい声が響いた。検見川高応援団長寺尾さん(3年)だ。寺尾さんは団創立以来初めての女性団長で四代目。やっとマリンへ行けてすごくうれしいです」とチームの勝利をだれよりも喜んだ。男子と同じ青いTシャツに、先輩女子団員かあら代々伝わる学生ズボンのスタイルで「団には他に1,2年に一人ずつ女子がいますが、女子でも男には負けてません」とキッパリ。

【検見川高 準々決勝までの成績】

打数 得点 安打 打点 三振 四球 犠打 盗塁 打率 本塁打
1 福島 24 4 6 2 3 3 1 3 0 .250
2 大塚 17 4 6 2 2 5 6 2 1 .353 1
3 西園 24 5 6 5 4 2 2 1 1 .250
4 綿島 23 4 7 1 1 3 1 0 0 .304
5 杉浦 18 3 5 4 0 3 5 0 2 .278
6 立場 20 3 7 3 2 1 3 1 0 .350
7 古内 20 3 9 4 2 1 2 1 3 .450
8 高島 21 2 4 1 5 3 2 1 0 .190
9 大須賀 12 0 2 1 3 0 7 0 0 .167
伊藤 2 0 0 0 0 0 0 0 0 .000
試合 安打 三振 四死球 失点 自責点 防御率
大須賀 5 49 21 66 26 7 1 0.18
立場 1 5 4 4 3 1 1 1.80

1997年第79回千葉県大会 準決勝 於 マリンスタジアム  1997年7月26日

1 2 3 4 5 6 7 8 9
検見川 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
市立船橋 0 1 2 1 0 5 0 0 × 9

検見川     : 大須賀 - 綿島
市立船橋   : 長尾、松尾 - 太田
3塁打 : 山崎 (市) 2塁打 : 大須賀 (検)

検見川 1 2 3 4 5 6 7 8 9
8 4 R 6 6-4 3 2 7 9 5 1
福島 大塚 木明 折金 中村 鳥海 西園 高島 主・綿島 杉浦 立場 古内 大須賀 伊藤
3年 2年 3年 1年 1年 2年 3年 3年 3年 2年 2年 2年 3年 2
磯辺二 加曽利 ちはら台南 五井 千種 誉田 越智 四街道西 千種 姉崎東 千種 国分寺台西 幕張 市原
4-2-0 2-1-0 1-1-0 0-0-0 0-0-0 1-1-0 4-0-0 4-0-0 2-0-0 2-1-0 4-1-0 4-0-0 3-1-0 1-0-0
市船橋 1 2 3 4 5 6 7 8 9
8 4 2 7 3 5 5 9 9 1 1 6
武藤 中村 太田 大和田 大宮 山崎 佐藤 伊藤良 大谷 宮里 長尾 松尾 植松

千葉日報参照
山崎、走者一掃3塁打!
市船打線が検見川の好投手大須賀から12安打を放ち9得点。快勝で決勝進出を決めた。市船は、初回二死1,2塁こそつぶしたが、2回に下位打戦の活躍で先制点。先頭の山崎が三塁強襲安打ででるとバントと内野安打で二死3塁から9番植松が右前適時打を放った。3回は、四球の大和田が盗塁。暴投でかえるなど2点。4回には伴殺でチャンスをつぶしかけながら、大和田に中前適時打が出た。大須賀の息の根を止めたのは6回。一死から、中村、太田が連打し、敵失で1点。四球を挟んで満塁となり、山崎が右中間に走者一掃の3塁打を放った。山崎も松尾も内野安打で生還。打者一巡の猛攻で5点をもぎ取った。
投げては、先発長尾が7回途中まで5安打に抑え、松尾につなぐ必勝リレー。松尾も3安打許したものの、要所を締めて完封勝ちした。検見川は大須賀が疲れからか、変化球にいつもの切れが無く、苦しいピッチング。内野も初めてのマリンに戸惑ったのか、細かなミスがめだち、いつものしのぐ守りが出来なかった。しかし打線は、得点に結びつかなかったとはいえ、8安打で塁を賑わし、最後まで諦めずに健闘した。


検見川 綿島君 信頼得た見事な捕球
さまざまな感動を与えた検見川のドラマは、ベスト4を最後に幕を閉じた。ドラマの主役は勿論、市船を含め6試合で68奪三振を奪った大須賀勉投手。脇役に徹したのはナイン。その中でも’名わき役’と呼ぶにふさわしい活躍をしたのは、綿島隆二捕手だ。春季大会で正捕手の杉浦健太君(2年)がねんざ。堀内監督の指示で、3年生バッテリーが急きょ誕生した。今大会まで残された練習期間はわずか3ケ月。それでも「古田捕手にならった」というキャッチングは見事だった。「ショートバウンドを絶対後ろにそらさない」。本塁死守の完璧な構えが、毎試合、ドクターK・大須賀君をリズムに乗せ、7色の変化球を思う存分投げさせた。準決勝の市船戦では3回裏一死1,2塁の走者にあわてて悪送球。さらに、大須賀君のフォークをとれず、無安打で痛い追加点を与えてしまった。「あれは仕方ない」と大須賀君は、これまで何度もピンチを救ってきた女房をかばった。「リードは任せている」。と絶対の信頼で結ばれたバッテリーだった。打でも援護。25打数7安打、通産打率は、2割8分は堂々たる数字。9回表二死1,3塁。あと一人でれば、打順がまわる。前打者は4番の高島圭介君。「頼むぞ」心からの願いも打ち上げた打球は平凡な二塁フライ。この瞬間、綿島君の夏は終わった。試合後、主将としてチームを引っ張り、あくまでも影の功労者に徹した綿島君の目に涙はなかった。「悔いはありません」。晴れ晴れとした表情。エースからは「お世話になりました」。監督からは「あいつのお陰でここまで来れた。本当によくやった」と惜しみない称賛の言葉が送られた。        

スクールカラーの青いメガホンで活気(検見川スタンド)
マリン球場第二試合の3塁側スタンドに、今季初のマリン進出を応援しようと全校生徒1200名が駆け付けた。全員が応援のコールに合わせてジャンプすると、3塁側スタンド全体に地響きがするほど。学校はこの日のために青いメガホン700本を用意。鈴木教頭は「青はスクールカラーです。メガホンでさらに応援に活気がつけばと思い導入しました。

編集紀
22期生の記録は、試合数も多く、編集するのも大変でした。(うれしい悲鳴!)

当時私は、松戸馬橋戦、市船戦の2試合を球場に足を運び観戦しました。
松戸馬橋戦では、千葉商監督として甲子園出場経験のある鈴木教頭から、「今年の検見川は大いにチャンスある。」と伺ったことを覚えています。鈴木さんが仰ったとおり、検見川高は初めてのベスト4.新たな歴史を刻んでくれました。
市船戦は、検見川の応援団に感動しました。女子生徒の応援団長。そして見事な統率力。応援は強制ではなく、自由参加なのだと思いますが、なんと1200名もの関係者たちが、野球部を応援してくれている。マリンスタジアムに響いた検見川の校歌。野球部は大いに勇気づけられたことだと思います。

22期生は、6試合勝ちました。だけれども甲子園にはたどり着けないんですね。大須賀君が疲れもなくフレッシュな状態で、準決勝に臨んでいたら…。タラレバの話になってしまいますが、観てみたかったです。

いつか、1997年79回大会の検見川野球部の話を肴に飲みたいですねぇ。 09年5月 事務局記

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