2016年 秋季千葉県高等学校野球大会
県大会 3回戦 於 天台球場
2016年9月25日 試合開始 10時 試合終了 11時59分 
試合時間 1時間59分

1 2 3 4 5 6 7 8 9
千葉商 0 0 0 1 0 1 0 0 0 2
検見川 0 0 0 1 0 2 0 0 × 3
投手:
阿部(1〜7回1/3) 102球 被安打8、被四死球3、奪三振4
広瀬(7回2/3〜9回)39球、被安打1、被四死球1、奪三振0
本塁打、3塁打、2塁打 無し

守備 背番号 学年 出身中 選手 成績
1 7
8
7
8
2
2
習志野6
ちはら台南
布施
大野
4-0-0
0-0-0
2 9 9 2 稲浜 湯浅 4-3-0
3 3 4 2 辰巳台 相川 2-1-0
4 5 5 2 椿森 川崎 3-1-0
5 1
1
1
10
2
2
見明川
四街道
阿部
広瀬
3-2-0
1-0-0
6 3 3 2 轟町 石川 3-1-2
7 8 15 2 誉田 阿形 3-0-0
8 6 6 2 辰巳台 山本 3-1-0
9 2 2 2 習志野5 河野 3-1-0

観戦記

昨日は3回終了時点で0-0。試合の主導権は千葉商にありました。2回、3回は、無死のランナーを得点圏に進められながらも凌いでおりました。

しかし、試合は雨天コールドでリセットされた今日の試合は、昨日とは逆に検見川が後攻。千葉商の好投手・宮崎君も昨日49球投げておりましたので、後半は疲れるはず。

阿部君も連投にはなりますが、選手層、投手層が厚い検見川にとって有利に働くのでは!と思っておりました。

感動しました。粘る。粘る。粘る。決してあきらめない。試合を通して強くなっている。そう思います。

勝つか負けるか紙一重の試合でした。今日の勝利は、ディフェンス力に尽きると思います。投手中心に良く粘り、先手を取られながらも、よく追いつき、追い越しました。打てないと見るや、バンドでかき回す。相手に動揺を与える。一発では仕留められませんが、ボディブローが効いたのか、回を追うごとに相手投手の球威は落ちました。結果として勝利を導きだせたかと…。

和田元監督の攻撃野球を尾形前監督が上手く引き継ぎ、酒井さんが、今までの検見川野球の良さを上手く継承しながら、ディフェンシブでタフな野球を加味、融合させ、新たな検見川野球を醸し出していると。いい方向でチームが機能していると思います。

試合を振り返ります。

1回表、1番は2塁ベース寄りの難しいセカンドゴロで1アウト。続く2番もセカンド前の緩いゴロで2アウト。両プレーとも簡単ではなかった。この2つのプレーをアウトにできたことで、上手く試合に入れたと思います。

1回裏、湯浅君のレフト前ヒットも盗塁死もあり、三者凡退。

2回表、4番に三遊間安打、送りバンドで得点圏にランナーを進められますが、後続を内野ゴロ、レフトフライに抑えます。

2回裏、三者凡退。

3回表、2アウトから1番の四球から2盗、3盗を許しますが、2番をサードゴロに仕留め、無得点に抑えます。

3回裏、1アウトから山本君のライト前ヒット、河野君のバンドヒットで1,2塁。布施君の内野ゴロゲッツー崩れで、2アウト1,3塁。バッター湯浅君の時、ファーストランナー布施君がするすると塁を離れ、牽制で誘い出す間にサードランナー山本君がホームを狙いますが、タッチアウト。好投手宮崎君から、どうしても先制点が欲しい検見川。試合を動かします。

4回表、ピンチを凌いだ千葉商の攻撃は3番がサードゴロ、4番はセカンドゴロで簡単に2アウトを取りますが、5番の左バッターは緩いハーフライナーがレフト線に転がり2塁打に。続く6番バッターは三遊間ヒット、レフトからのダイレクト送球が逸れて1点許します。

打ったランナーは2塁に。続く7番にもライト前ヒットを許し2アウト1,3塁のピンチも、8番を三振に仕留め、最少失点に抑えます。ここはよく凌ぎました。

4回裏、1アウトから3番相川君のセンター前ヒット、4番川崎君のプッシュバンド内野安打、5番阿部君も同じくプッシュバンドが内野安打で満塁に。一次予選で完封を許した好投手宮崎君対策だったのでしょう。

プッシュバンド攻撃は千葉商にとって大きなダメージを与えたと思います。相手投手を研究し、対策を打ち、実行してくれました。

1アウト満塁でバッターは6番石川君。3球目の高めのストレートを打ちますが、バックネットスレスレのキャッチーフライ。万事休すかと思いきや、阿形君の4球目の低めのボール球をキャッチャーがパスボールで、同点に。ラッキーでした。

取られたら取り返す。即、1点を返せたのも大きかった。

5回表、1アウトから一番キャプテンにセンター前ヒットを許しますが、2番をピッチャーゴロダブルプレーでしのぎます。

5回裏、8番からの攻撃も三者凡退。

前半終了して、1対1の同点。

八千代東戦と同様に後半勝負の展開に。

そういえば、八千代東の野球部もバックネット裏で試合観戦をしていましたね。八千代東の分まで頑張れ検見川!

6回表、3番打者は初球のストレートを三遊間ヒット、バッター4番の2球目に盗塁を決めます。4番打者には簡単に2ストライクと追い込みますが、パスボールもあり、無死3塁の絶体絶命のピンチ。

カウントは3-2からスライダーをファールした後の7球目、ストレートを左中間に運ばれます。力勝負を挑みましたが…上手く打たれました。ここは四球でランナーを溜めたくない場面。相手バッターの勝負強さが勝りました。

しかし、サード迄欲張った4番打者はタッチアウト。1点取られましたが、上手く中継プレーが決まり、ランナーを残さなかったのもよかったと思います。

続く5番打者はセンター前ヒット、6番打者が四球を選び、バッター7番の時にダブルスチールを試みますが、サードタッチアウト。6番を三振に仕留め、最少失点に抑えました。

連投の阿部君。6回終了して95球。今日は5番打者としても活躍しておりましたので、相当疲れていたと思います。

6回裏、検見川は、2番湯浅君のセフティバンドが決まり、無死1塁。相川君が送って、1アウト2塁。4番川崎君は4球ファールで粘った末の四球で1アウト1,2塁。相手投手宮崎君も球威が落ちてきました。

5番阿部君は初球を叩きセンター前ヒットで満塁に。

6番石川君。1ストライクからの2球目にスクイズを試みますが、上手く外され2アウト2,3塁に。チャンスも途絶えたかと思いきや、石川君、落ち着いていました。

ボール球を2つ選んだ後の5球目。快音残してセンター前に。2人が返り逆転します。一気に逆転できたこと。この一打で勝負が決まりました。

私は、2ストライクに追い込んだ後の3球目、4球目のボール球が、明らかに外れていたこと。もう少し際どい球、ボール2~3個ストライクゾーンを外していたら、石川君も手が出ていたかもしれないかと。 相手キャッチーは、未だ1年生の4番打者。リード面はこれからなのでしょう。致し方ないのだと思いますが、私立強豪校の捕手のリードはもっとエゲツナイ。

石川君、良く打ってくれました。我々OB観戦席ではハイタッチで湧き上がります。

7回表、1アウトから9番を四球で歩かせた後、ピッチャーは広瀬君に交代。バッティングもいい阿部君をフィールドに残すと思いきや、ズバッと交代させる酒井采配。広瀬君の信頼感がそれだけ高いのだと思いました。

替わった広瀬君。1,2番を内野ゴロに仕留めます。

7回裏、検見川も三者凡退。

8回表、1アウトから4番にこの日3本目のヒットを許しますが、5番、6番を抑えます。

8回裏、2番湯浅君の3本目のヒットを3番相川君がバンドで送りますが、3番4番が三振を奪われ、ダメ押し点とはならず。

相手投手の宮崎君、最後の力を振り絞り、9回の千葉商の攻撃に託します。

9回表、先頭の7番打者をショートゴロで1アウト。やや三遊間よりの難しいゴロでしたが、今日の検見川内野守備を良かった。よくピッチャーを盛り立てました。

続く8番は四球を選び、9番はバンドで送り、2アウト2塁。バッターは一番キャプテンに託しますが、ファーストゴロに。3-4と渡り、ゲームセット!

検見川高校3年振り5回目のベスト8を決めました。

良く勝ちました。勝っても負けても1点差と思っていましたが…。

千葉商に行きかけた流れを引き戻す、粘りがありました。

我々の時代、千葉商は強かった。

検見川野球部は千葉商に野球を教わりました。合同練習もして頂いたし、千葉商との公式戦では、熱狂的な応援で、結構やじられました。

検見川高3代目監督の石野先生は、千葉商の部長から検見川の監督になられましたし、1977年、千葉商を甲子園に導いた鈴木監督は、のちに検見川の教頭先生にもなられました。22期生のベスト4の時の堀内監督(現佐倉高校関東)も千葉商の指導者から検見川に移動となりました。千葉商の諸先輩OBの方々からすれでば、検見川に負けることは許し難いことなのかもしれません。

42期生中心のチームは、長打力があるわけではない。しかし、ディフェンスに長けている。簡単に得点を与えない。粘り強く、あきらめない。

明日は、中央学院と準決勝を目指して戦います。

中央学院には、38期生の夏、延長で負けました。40期生の夏、逆転で負けました。
力を出し切ってほしい。応援しています。



事務局記 2016年9月25日